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まちサポくさつ (公財)草津市コミュニティ事業団

団体インタビュー

まち、まるまるギャラリーでまちぶらり  〜大塚団地の文化祭〜

大塚団地 三木妙子さん

歳を重ねることを楽しむまち

作品展示  大塚団地は草津川の近くにある静かな住宅地。分譲の開始(1973年)からまもなく50年目を迎える約360世帯、約1,000人が暮らすまちです。昭和40年代にできたニュータウンだけに高齢化は否めませんが、とても元気なまちです。いや、むしろ歳を重ねるごとに豊かさを感じさせてくれるまちなんです。

 それが証拠に、町内には俳句・よし笛・切り絵・ハーモニカ・絵手紙・編み物に囲碁将棋・パソコン教室から相撲甚句・小学生のバトンまで、約30もの個性的なサークルがあります。もちろん、通常の町内会活動や老人会、高齢者サークルなどもあって、約10年前に改築された集会所や近くの草津川河川敷で今日も元気に活動中。笑い声が絶えません。

玄関先で、ガレージで

ガレージでおでん  こんな元気な大塚団地を象徴する催しがあります。それが秋の文化祭。正式には「大塚団地ふれあい文化のまつり」。コロナ禍でここ2年は中止を余儀なくされましたが、通算24回を数える、まちの自慢イベントです。

 町内の文化祭というと集会所などで作品展示や活動発表をするイメージがありますが、ここ大塚団地では町内がまるまるギャラリーになるのが面白いところ。各家庭の玄関先やガレージを使って住民一人ひとりが趣味の作品などを展示するのです。時には前夜祭での琴・尺八の演奏会、イルミネーションでまちを彩り、25か所ものミニギャラリーが生まれたときもありました。

マップ片手に町内あるき

スタンプラリーマップ  たくさんの趣味作品が集まります。絵画・ちぎり絵・花壇の花・生け垣さえも作品として楽しませてくれます。観るばかりではなく、お茶席なんかも設けられ隣で琴を演奏する人・育てた菊で飾り付けてくれる人もいます。
 植木・産直野菜などの販売コーナーもあって、手づくりのケーキやクッキーでお茶を楽しみながら、おしゃべりの花が咲きます。子どもたちもはりきって手づくりコースターを販売です。

 出展する人も、そうでない人も、町内マップを片手に各家庭を回るスタンプラリーも好評。「あそこのおばあちゃん、刺しゅうをしてたんだ」と感心し、「こんな細い路地があったの知らなかった~」と新たな発見や出会いで盛りあがります。

地元でも活かしてもらいたい

子どもたちも参加  文化祭を立ち上げたメンバーの一人、三木さんは振り返ります。
 「当時は矢倉公民館に勤めていました。そこで出会ったたくさんのサークル活動。こんなにたくさんの人が色々とチャレンジしていることに驚きました。大塚団地の方も結構いたりして、ぜひ町内でもやってもらいたいって思ったんです」


自分の楽しみとして始めた趣味も他の誰かとその楽しみ方を共有したり、反応をもらったりすることで、次のやりがいにつながることも少なくありません。
そんな楽しみ方を地元の町内会で受け止め、住民同士のつながりやまちの活力へつなげる大塚団地の取り組みも、これからの一つのカタチですね。なんとも素敵な町内会です。



コミュニティくさつ131号 2022.5月
My home town story 矢倉より

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