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まちサポくさつ (公財)草津市コミュニティ事業団

団体インタビュー

五感でまちを感じる

市民参加型環境活動団体「草津塾」 丸林浩二さん・藤原敏雄さん

青いジャンパーと長靴と

活動1  おそろいの青いジャンパーに長靴姿のオジサンたち。背中には「草津塾」の文字がキマっています。草津塾は「学習塾」ではないけれど、笠縫東小学校に通う子どもなら誰もが知っています。1年生から6年生まで、全ての学年で地元の自然を体感する環境学習を提供してくれています。その日数はなんと年間17~18日にもなるのだとか。

 それだけではありません。普段は葉山川の美化活動や水質調査、地元メダカ池の保全活動、琵琶湖岸の利用者の安全・美化パトロールと大忙しのオジサンたち。
 「未来を担うこどもたちに体験学習を、大人たちには生涯学習を、環境問題で多くの皆さんと交流を」がモットーの草津塾。その歴史は意外と古く、1997年の設立です。

 現在約10名。笠縫東だけでなく、学区外からも集まります。一人ひとり、これまでの経験も職業も違います。後から職業を知って「えっ、そうなの?どおりで上手なわけだ」と笑い合うこともしばしば。なんとも愉快で気持ちの良いオジサンたちなのです。

仕事以外の仲間

丸林さん  もちろん草津塾に入ったきっかけもそれぞれです。たとえば代表の丸林さん。さぞや環境の達人かと思いきや、「まったくの素人です。環境学習で子どもたちに訊かれたときに恰好わるいから、もう必至で勉強してますよ(笑)」
 とは言え、今よりも自然がもっと身近だった時代に少年期を過ごした世代です。お隣の瀬田で生まれ育った丸林少年は琵琶湖で泳ぎ、モロコを釣り、瀬田シジミを獲る毎日。虫捕りも大好きでした。サラリーマン時代は転勤族で、笠縫東に引っ越してきたのが約40年前のこと。やがて定年を迎え、県のレイカディア大学に入学。ここで、健康・社会参加・くらしと地域など様々なテーマで学んだことが地域で活動するきっかけとなりました。

 もう一つ大きかったのは、仕事とは関係ない仲間がたくさんできたこと。受講生は現役を退いた人ばかり。ここでは前職に関係なく同じ立場で過ごします。
 「おしゃべりや飲み会、旅行も楽しくてね、仲間と呼べる友だちもできました」
 2年間の学びを終え、地元で何かできないかと思っていた時、近くの葉山川を清掃している草津塾に出会ったのでした。

地域は、行政は

藤原さん  藤原さんの草津塾との出会いもユニークです。現役時代の藤原さん、仕事は土木技師でした。約20年余り前(平成12年ごろ)、河川の整備・維持管理に携わっていた藤原さんの元に草津塾の代表(当時)が訪ねてきたのです。苦情か?要望か?と身構える藤原さんに代表は言いました「地元の葉山川を整備してもらってありがたい。私たちにできることはないか」。こうして始まったのが葉山川の美化活動です。
 
 一方、当時は「Mother Lake(マザーレイク)」として琵琶湖を中心とした環境配慮型の政策への転換期。「土木が環境にできることは」と思案していた藤原さん。そこで、整備で生じた葉山川沿いの土地を使って何かできないかと、草津塾とともに検討してみました。そうして、環境のバロメーターでもあるメダカが泳ぐ池を造ることに。
 池の造成後は地元団体の草津塾が日常の管理と活用とを行う、今でいう「協働」のプロジェクトになったのです。

 こうして笠縫東の地にメダカ池が生まれました。仕事がつないだ縁。藤原さんはその後、葉山川の清掃活動に時々参加するようになり、定年を機に草津塾のメンバーになりました。

定年後の仲間づくり

活動2  定年後のつながりづくりを求めた丸林さんと仕事の縁でつながった藤原さん。草津塾との出会いはそれぞれですが、共通するのは自ら一歩を踏み出したところでしょうか。
 「何もやってなければ、今ごろテレビだけの毎日だったかも。草津塾に出会って、体もアタマも動かしています(笑)。青いジャンパーを見て子どもが『草津塾のおっちゃんや~』なんて声をかけてくれるのが嬉しいですね。親御さんが礼を言ってくれることもありますよ。子どもたちが家でも話題にしてくれているのでしょう」と丸林さん。

 藤原さんは塾のこれからを話します。「草津塾は定年後の仲間づくりにもなりました。先輩方が長年積み重ねてきた貴重な資料やデータを将来につなげていきたい。でも、さすがにメンバーも高齢になってきました。興味や関心のある人に入ってもらいながら新しいやり方を取り入れていくことも大切ですね」

子どもと一緒に

活動3  藤原さんは駅前のマンションから笠縫東にやってきます。「ここは程よく街で、程よく田舎。そのバランスが良いですね。子どもたちの成長にとても良い環境だと思います。大人になって生まれ育った場所や自然を感じた体験を語れるってステキなことですよ」
 「琵琶湖の向こうに湖西の山々が見える景色がすばらしい。高齢者と子どもが一緒に遊べる場所がもっとあれば楽しいだろうなぁ」とは地元に暮らす丸林さん。
 そこに田んぼがあって、川が流れて、たくさんの生き物がいることを私たちに気づかせてくれるオジサンたち。今日も自転車に乗って西へ東へ。

草津塾の活動

 草津塾は葉山川・琵琶湖の美化活動・葉山川の水質調査・笠縫東小などでの学習支援活動など、琵琶湖や葉山川を中心とした環境保全活動をしています。令和4年からは市との協働で「いきもの自然学校」も実施。

葉山川美化活動 第1日曜
琵琶湖岸の安全・美化パトロール 月1回
水質調査 年1回 葉山川7か所
https://ameblo.jp/kusatsujuku1/


コミュニティくさつ135号 2023.5月
My home town story 笠縫東より

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